タイ、ラオス、ミャンマーの三国が隣接する山岳地帯には、21部族約50万人の山岳民族が住んでいるといわれています。それぞれに独自の文化や言語、宗教、オリジナルな民族衣装、装飾品を持っていています。 代表的なのは、象の調教が上手なカレン族、美男美女が多いといわれているリス族、 広く分散しているモン族、そして、アカ族、ヤオ族の5部族です。中でも、シルバージュエリー造りの技術に長けたカレン族、ろうけつ染め、極め細やかな刺繍の技術に長けたモン族の品々をメインに PUEBLO では取り扱っております。
カレン族
 ヤン、ガーリアンとも呼ばれて知られるカレン族は、タイ最大の高地民族で、はるか昔より、ミャンマーから政治的問題によりタイ方面へ東に移動して来ています。タイにおける山岳民族の半数を占めています。彼らのほとんどは、標高数百メートルにもなる渓谷、または奥深い山岳地帯の中腹に生活しています。カレン語は「シノ・チベット語族」に属しています。彼らは定住生活を行い、百年以上前に形成された集落もあります。カレンの村々は、主にミャンマーに面したタイ西部の県(チェンライ、チェンマイ、メーホンソン、ターク、カンチャナブリーそしてプラチュアプキリカン県)に存在し、北部および中央部の県(ランパン、ランプーン、スコータイ、プレー、カンペンペート、ウタイタニー、スパンブリー、そしてラチャブリー県)でも生活しています。稲作を行っていますが、他に焼畑農業も行っています。ま
た、カレン族は豚、鶏、水牛、牛、像などいろいろな動物を飼育しています。飼育する動物たちは労働作業に着いています。そして、牛、水牛たちは収穫した穀物、野菜の運搬、賃労働または象使いとしての仕事などで現金収入を得ています。カレン族の住居は18世紀後半頃からビルマとタイの国境紛争に巻き込まれる事になり、何度も大きな被害を被っています。今日、ミャンマーのカレン族は現政権の抑圧に抵抗し、国境付近で独立活動を続けています。そして、戦乱を避け、多くがタイに難民として流入しています。
 山岳民族の中で唯一、象を調教します。信仰は主にアニミズム(自然物、自然現象に精霊が宿ると信じる)と仏教ですが、キリスト教徒も増加しています。
女性の民族衣装は,未婚者と既婚者で異なります。既婚者は黒や藍の木綿の貫筒衣と赤のサロン、未婚者はひざまであるシンプルな白の貫筒衣を着用しています。首元には、何重にもビーズのネックレスを巻きつけて身を飾ります。中には数世紀前に西欧、インド、中国との交易でもたらされたアンティークビーズもあります。シルバーアクセサリーは、カレン族特有の動植物や幾何学模様が彫られています。

モン族

タイではメオ族といわれ、最も広く分布する少数民族の一つです。貴州、湖南、四川、広西、雲南の各省などの中国南部一帯にも分布し、ベトナム北部、ラオス、タイそして一部はミャンマーにも居住しています。タイにおいてはおよそ12万人で、カレン族に続き2番目に大きな山岳少数民族です。居住地は13の県(チェンマイ、チェンライ、ナーン、プレー、ターク、ランパン、パヤオ、ぺチャブーン、ガンパンペート、メーホンソーン、スコータイ、ピーサヌローク、ルーイ)に集中しています。言葉はヤオ語と同様、オーストロ・タイ語族のメオ・ヤオ系統に属しています 。

モン族の家族は父系制によっていて、一夫多妻制が認められています。家族は社会的に最も重要な社会単位とされていますが、家族を超えて一族がモン族の独自性と連帯を標す為のあらゆる活動の中心となっています。研究によれば11の部族がタイに存在し、それぞれの部族名と起源はモン族の伝説の中で伝えられています。彼らの宗教は先祖崇拝に重点を置いた多神教とシャーマニズムの混合で、中国からの影響が彼らの信仰、習慣に顕著です。新年の祭りは12月に行われ、最も重要な祭りとされています。モン族は住居を高地(1,000〜1,200メートル)に定めることを好み、山岳地帯での農作業を可能とした事でも知られています。米ととうもろこしが主要作物であり、大麻栽培が現金収入の主たるもので、他のどの少数民族よりも大麻栽培に多く従事しています。
 地域によって衣装、風習は異なりますが、青モン族の女性のろうけつ染めによる濃藍のスカートは、赤、オレンジ黄色の鮮やかな色を用いて、極め細やかな刺繍を施してある事で有名です。

ヤオ族
ミェン族とも呼ばれ、メオ族と同じくオーストロ・タイ語族のメオ・ヤオ系に属し、中国南部の広西、広東省に、そしてベトナム、ラオス、ビルマ、そしてタイ北部に見られます。タイでの人口は4万人といわれ、山岳少数民族の6パーセントに相当します。彼らが暮らすする県はチェンライ、パヤオ、そしてナーン県ですが、若干の村々がチェンマイ、ランパン、スコータイ、カンパンペート、そしてターク県にみられます。ケシ栽培も行われていますが、陸稲、とうもろこしが主要作物です。ケシ栽培に関しては、政府の警備が厳重になった為、現在は行われていないようです。 大家族制であり、一夫多妻制が行われています。モン族と同様、ミェンの少年は他の部族から配偶者を見つけなければならないそうです。そして、花嫁を自分の両親と同居させます。すべての子どもは父親の一族の一員となりますが、男が貧乏であったり、娘しかいない場合は女性側に婿入り、または数年間を女性側の家族と過ごすそうです。民族衣装は黒、紺のガウンのような上着で、袖に赤い文様がついています。頭にはターバンを巻き、ダブッとしたズボンを履いています。刺繍を施す技術はモン族と同じく有名で、ターバン、上着、ズボンに施されています。

poto : - PUEBLO - h.matsumoto